607.綿のシーツ

思い出の場所にいると、自然とあの頃の想いも甦る。

近づきたいのに、近づけなかったあの頃のこと。


背中に縋りついてる私に半分振り返りながら、先生も抱きしめてくれる。
またキスをして、畳の上に横たわって、いつの間にか先生に組み敷かれていた。

「ケーキ、溶けるかもしれんで。冷蔵庫入れるスペースないし」

「んー、でも…」

そう言われるけど、ケーキより今は、いちゃいちゃしていたい。

さっき結んでもらった帯がほどけて、前がはだける。
下着をつけていなかった私は、見えてしまわないかと腕で隠す。
するとすぐに先生が阻んだ。

「隠すなよ。見えへんやん」

先生は私の腕をそっと離し、隠していた部分を弄り、唇で触れる。
声を漏らしそうになるのを我慢しながら、先生の鎖骨に顔を埋める。

雨が降っていても、明るい部屋。
そこで、3年前には考えられなかったようなことが起きていて。

先生の部屋でするいちゃいちゃとは全然気持ちが違ってて、声を押し殺して先生にしがみつく。

「背中痛い?」

と、先生が私から離れた。

「ううん…」

「布団敷こか」

首を振ったのに、先生はもう客室の布団を抱えて敷き始めた。
こんなこと初めてされたわけでもないのに、露天風呂のせいなのか、体は火照って治まらない。

上質そうな布団の真白い綿のシーツの上に、はだけた浴衣姿で膝を崩して座ると、先生もそこへ腰を下ろす。

浴衣からのぞく筋肉の付いた先生の腕や足。
すり寄るように近づいたら、私の浴衣の裾に手が掛けられる。


顔を上げてみたら、先生の瞳も少し熱を帯びていた。




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