603.先生の第六感

翌朝、先生のマンションの駐車場。
先生はひげも剃らず、スウェットのまま、何なら寝癖もつけながら運転席でエンジンを温める。

「あー、寝れんかった。最近疲れ取れんから、夜更かしきついわ」

すんません…。
と言いかけるも、つい謝ったら「謝んなや」「何に謝ってんねん」とか言われるしな。
ちょっと黙りながらメールチェックしてると、先生はあくびしながら私の携帯を指でつく。

「携帯没収するぞ」

他の方から見たら全然かっこいいこともない、寝起きのスウェット三十路男性やけど、ちょっとキュンとさせられる。
先生だった時の、昔を思い出すようなセリフとか状況は、卒業してもしばらくキュンキュンしていた。

「昨日の…何口くんやったっけ」

「山口くん」

「彼に悪いことしたな」

え?

「何が?」

「絶対狙われてんで。絶対にな」

「えぇ?ないやろ」

「俺の第六感がそう言うてる。絶対当たってる」

「絶対言い過ぎやろ」

朝はそんな会話をしながら、送ってもらって解散。


その晩奈々ちゃんからメールが来た。「山口くんとつきあうことになった」と。
あの後、山口くんといい感じになったらしい。
そうやろな。二人ともちょっとそんな感じあったもん!と、にやにやしながら「おめでとう」と返した。



仕事終わりの先生に電話してそれを伝えたら、めっちゃ悔しがっていた。

『嘘やん!』

「タカノリさんの第六感全然あかんな」

『えー、まあ、俺的にはよかったけどな。そういう心配したくないし』


少しだけ素直なことを言ってくれるようになった先生。
年上という感じがしなくて、普通の彼氏みたいに思えた。





みなみです。
コメントありがとうございまーす!
1月も22日過ぎてしまいましたが、今年もよろしくおねがいします(^O^)




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