591.先生が帰ってきた

寝室の窓下の棚にずらりと並んでいた少年漫画の一巻を手に取り、読み耽ること二時間。
ベッドにうつぶせながらだらだらと読んでたら、玄関のドアが開いた。

「おーい。みなみ、どこ?」

先生が帰ってきた。

急いでリビングまで行き、飛びつくように先生の体を抱きしめる。
深呼吸して先生を十分に補給する。


「急に来たらびっくりするやろ」

「嫌やった?」

「嫌なわけ……」

先生は、ウザそうな顔しながら(いつもやけど)、少し黙った。
そして、ジャケットを脱いでネクタイを緩め始めた。

「彼女が来てくれてんのに、嫌なわけない。お前、いちいちひとつひとつそうやって確認するのはな、あんまりあかんと思うぞ」

「何であかんの?」

「俺、信用されてないんやなーって思うから」

「だってタカノリさんは変なところで怒ったり説教するから、聞かなわからん…」


先生は、またちょっと考える感じで、じっと私を見下ろして言った。

「みっちゃん自らここに来たってことは、機嫌直ったん?」

あ、昨日の話かな。

「機嫌とかの問題ちゃうよ」

「いや、でも俺ほんま別に何もないで」

「うん。鮎ちゃんも言ってた。『先生かっこよくないから何もない』って」

「相方…」

複雑そうな目をする先生。


知らない誰かにヤキモチ妬いて、知らない誰かの評価を気にするより。
先生に会って、仲良くできればって思って来たんやけど。

そういう気持ち、全部わかってほしいけど、言葉では言い足りない。


「みんながかっこいいと思ってなくても、私にはかっこいいから、飲みに行かれたら不安になる」

ぎゅっと先生の腕に抱きつく。
体温がシャツ越しに伝わって、今度は先生から抱きしめてくれた。



コメントありがとうございます!
更新がとびとびでごめんなさい。
花粉の季節も終わって、お出かけするのにいい季節ですね(^O^)
ですが、今は外に行けばジュニアから目が離せなくなるので、いつかカフェなどで一人でゆっくりするのが目下の夢です。




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