573.3年間

A女の校舎と、先生の後ろ姿。
周りの緑と景色に、青空。

私は、明日からここに来ることはないし、先生もほとんどないだろう。
先生の後ろ姿を忘れないように…姿が消えるまでしっかり見つめていた。

ここが、私と先生が出会った場所。



どんなに思い合ってたって、後ろ指をさす人はいる。
人の道に外れた恋なのかもしれない。
教師としてあるまじき行為を犯したのかもしれない。
何も世間を知らない未成年が、いまある状況がすべてだと思いこんで、盲目的になっただけかもしれない。

それでも、お互いを想い合って、その時その時、最善の選択をしてきたつもりで、これでよかったと思ってる。

それは、卒業して何年も経った今もそう思う。
先生はどう思ってるんかわからないけど…。




「あっ、七菜子来た!」

「遅いわぁあんたー」

鮎ちゃんご両親が、歩いてくる鮎ちゃんを発見。

「あーごめーん」


真っ赤な目で笑いながら、鮎ちゃんはご両親や私と写真を撮った。

鮎ちゃんは絶大なる人気やから、別れを惜しまれまくってたんやろな。
そんなことを考えながら、鮎ちゃんご両親&うちの母と別れ、鮎ちゃんと二人で帰ることになった。


……と言っても、この後謝恩会がある。

先生も、うちの母も、鮎ちゃんのご両親も出ないけど。


どうやって時間つぶそー、とか、食事おいしいんかなとか話してたら、鮎ちゃんが全然聞いてない様子。

「あ、ごめーん。今なんて?」

「うそぉ!私の口数返して」

まあ、大したことはしゃべってなかったけど、とりあえず怒ってみる。

それより、鮎ちゃんは隠すつもりかもしれんけど、何かあったのは漏れてる。

「鮎ちゃーん、なんかあった?」

って聞いたら、鮎ちゃんがほっぺを押さえながら乙女のポーズをとる。


「あったと言えばあった。でもなかった。」

「なにそれ」

くい気味になにそれが出て、鮎ちゃんが笑う。


「最後に、修史のところ挨拶行ってん。しつこいやろ」

「いやぁ…チャレンジャーやなぁ」

「チョコの時で終わりにしたくなくて。『3年間、ありがとうございました』って、ちゃんと伝えに言ってん。そしたら、ありがとうな、がんばれーって。俺も、3年間楽しかったって。鮎川さん卒業したら寂しいわぁって……、軽ーくやけど、ぎゅってハグしてくれて。最後に修史らしい振舞いやなーって思いながら修史の顔見たら、目が潤んでて…もうさぁ~~~。もう……」

話の途中でボロ泣き…

ナカムー、絶対鮎ちゃんのこと嫌いじゃない。


「私、修史のこと好きになってよかった。ほんまに、大好き」

鮎ちゃんは、笑いながらそう言っていた。




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