567.本題に突入

で…本題に突入。


ティッシュの箱をテーブルに置いて、話を聞いた。
これでいつでも泣けるし、何なら私が泣きそう。


「修史にチョコ持ってったら、『禁止やのにー』って怒ってた」

「ナカムー、専任なってから真面目君になったもんな」

「本人は変わってないって言うてたけどな~」

ナカムーの話する時、鮎ちゃんはいつも嬉しそう。
ほんまに好きなのがダダ漏れてて、それがかわいくて…。


アカン…。
涙腺決壊まで秒読みや。
鮎ちゃんより先に泣くわけには!


「チョコあげた時、修史困った顔しててん。持ってきたらアカンっていう意味より、迷惑そうっていうか」


「『これ、どういう意味で持ってきた?』って聞かれて…。黙ってたら、『前にも言うたけど…、気持ちに応えるのは無理やから』って、言われて…」


鮎ちゃんの瞳が潤んで、大粒の涙が、ぽろっと落ちた。
つられて私も決壊。
ティッシュを出して鮎ちゃんに渡して、私も目元を押さえる。

私から見たら、ナカムーも鮎ちゃんのこと好きやと思うのに。


「好きでいるだけでも、そんなに、そこまでだめなんやって思ったら、悲しくなってきて……」

「うん、うん…」


泣いて、泣いて。
涙が枯れるほど泣いて、私たちはチョコを食べた。



「これ食べてくれてんのかなぁ…修史」

「さすがに食べるんちゃう?めっちゃおいしいー」


こんな美人にこんな美味なチョコもらって、ナカムーめ。
でも教師としては、これが間違いのない、正しい対応…。


「鮎ちゃんは、ナカムーの何がいいの?」

「え?何がって……」

返事に詰まる鮎ちゃん。


「鮎ちゃんが、葉山先生のことが暴力的なオッサンにしか見えないように、私にはナカムーが単なるナルシストにしか見えへんからさー」

「いやいやいやいや、ちょー待って!確かにナルシストやけど……修史と葉山じゃ全然違うやん!」

むむむ。聞き捨てならない。


「どういうこと?」

「オシャレやしー、着てる服かわいいし、仏閣オタクやし、優しくて、悩んでたら気付いて声かけてくれて……結構あれで、人のこと見てるし……」

「ああ……よく気付くよなぁ、ナカムー……」

「ちょっとずる賢い面もあるけど、それも…さあ。好きになったら、よく見える」


鮎ちゃんは、あーのど渇いた、ってお茶のペットボトルを開ける。
それを飲みほしたあと、

「ふふ。単なるナルシストかあ……そうかもしれんなぁ」

って、笑ってた。



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