565.親友の涙

家に帰って、先生が挨拶に来たいと言っていることを母に伝えた。


「3月は先生はお仕事忙しないの?」

「……どうかなぁ」

「年度末って忙しいもんやけどなぁ。先生んとこもそうちゃうの」

「うーん……」


先生と一緒に働いてる何人かの話はしてくれるけど(主にほのぼの面白ネタ)、会社のこととか、仕事のことは全然知らない。

「まー、お父さんに言うとくわ。先生お寿司好きやったよねぇ~」

母のさっぱりしたノリに救われながら、お風呂に入って自分の部屋に戻った。


ちょうど、鮎ちゃんからメールが来て、携帯を見る。



『ふられました』


えっっ!?

誰に!?ナカムー!?

すぐに鮎ちゃんに電話したのに、話し中の音。

うお~。このタイミングで誰と話してんの~!!
めっちゃ気になるやん!

執念で発信連打しまくっていたら、やっと繋がった。


「ちょっ、鮎ちゃん、どういうこと?」

『チョコ渡してん~。前にふられてたけど、もう最後やしって思って。』

チョコ!

「ああ……完っ全に忘れてた。バレンタイン過ぎてるやん…」

『アホや~』


鮎ちゃんは、明るく笑ってたけど。
隠しても、私には、涙声なことがわかる。



「鮎ちゃんち行っていい?それか、うち来る?ちょっとしゃべろ」

『………でも、会ってしゃべったら泣くかも』

「もう泣いてんのわかってるよ。私なんか、鮎ちゃんにどんだけ泣き顔さらしてきたと思ってんの!」

『…ふっ。じゃあ、みなみんち行く』

「よし来い!途中まで迎えに行くわ。コンビニのとこ」



家では思いっきり泣かれへんやろうし、うちで泣いて、すっきりしてくれれば…。

階段を下りて、リビングにいる母に声を掛ける。


「お母さん、鮎ちゃん家来るから迎えに行く」

「もう外暗いのにー。寒いし、すぐ戻りや」


コートを着て、携帯とお財布持って外に出ると、白い息が立ち上る。
ダークグレーの夜空を見上げて、コンビニまで走った。




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