557.予感的中

何度も通った高速道路に一般道。
うちから先生の家までの風景は、夜はネオンもあれば工場地帯もあって、昼は緑もあって。

今日みたいな、こんな冷たい青空の下に見える緑はとってもきれい。

ハンドルを握る先生の手も、何度も見てきた。
深呼吸して座り直したら、「トイレか?」と言われた。

「ちがうし!」

年頃の女子に聞く内容ちゃうで。


「先生…鮎ちゃんが、ふたりお似合いやなって言ってた」

「相方が?なんか皮肉もこめられてそう」

あたりー。
でも、そういうところも鮎ちゃんのいいところ。

何気ない会話を仕掛けてみるけど、頭の中は4月のことでいっぱい。
一緒に住めるかどうかでいっぱい。


そんなときに、先生が「この往復の時間がもったいないよなぁ…」とつぶやく。

「私ももったいないと思う!だってこの時間でかなりラブラブできるで~」

一気にテンション上がって、目を輝かせて答えるも、先生は「まぁなぁ」とフツーな感じ。
あれ。なんか違う。

だから、一緒に住みたい……
と言おうとしたけど、先生はあくびをしながら言った。


「まあ、こういう時間もありか。結婚したら嫌でもずっと一緒やしな」

あれ?4月からは?
一緒に暮らす話は、ないの?

「………」

「……え。何で沈んでるんですか」

私が何も答えないので、先生が敬語になる。
高速をおり、先生の暮らす街が近づく。


自ら招いたのかもしれないが、なんとなく暗雲立ちこめた雰囲気。
みっちゃーんと何度か呼びかけられた後、先生が溜息をついた。

これはヤバい…。


こんな空気で言いたくないけど。
ちゃんと、自分の気持ちを言葉にしないとあかんのやんな。
わからないことは聞かなあかんし、察してもらおうとしたらあかんのやんな。

たとえ、拒否されても。


私は、先生の顔を見ないまま、うつむきながらつぶやいた。

「結婚とか…いつになるかわからんやん。私は、来月から一緒に住みたいのに……」

「いや、来月から急に住むのは無理やろ」

嫌な予感、あっさり当たる。
絶対そんな返事してくると思った!



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