485.友情不成立

思い上がっていたつもりはないけど、リクがこんなことを言い出す想定もないわけじゃなかった。

アホや、アホやったんや、私が!
皐月ちゃんに顔向けできないようなことにはなりたくない。


「リク、私自分の学科の方行くから、別行動しよ」

「ああ」


リクはその後も一切私の顔を見る事はなく、人の波に消えて行った。


キャンパス内を見学したり、模擬講義を受けたり、研究室を覗いたり。
やっぱり男子が多くて、女の子は何人かいたけれど、みんな二人連れか団体さん。

友達とか、できるかな。
でも結構うちの学校でもD大受ける子おると思うんやけどなぁ。


もし、私が受かったとしても、鮎ちゃんや皐月ちゃんはこの場所にはいない。
わくわくの反面、それが寂しくもあった。



お昼を迎え、D大を出る。
先生が近くの駐車場に迎えに来てくれることになっていた。


リクはもう帰ったのかな。


もう、会わない方がいいんやろな。
元彼との友情なんて、成立しないのが普通なんやろな。

鮎ちゃんだって、大樹と全然連絡取ってへんやん。




…てか、鮎ちゃんなんで言ったんやろう。


先生の車を待ちながらも、そわそわして、いてもたってもいられない…

鮎ちゃんに電話…?
メールだとちゃんと伝わらんよな…
でも今バイトかな?

今日、家帰ってから電話してみよか…


私はずっと考え込んでいたらしく、先生の車が入ってきたことにも気付かず、後ろから肩を叩かれて驚いた。


「みっちゃん。車乗り」

「あ…先生」


先生の顔を見たら、酷い言葉たちが浮かんで悲しくなった。
私よりも先生のほうが、世間の風当たりは強い。

わかってたけど、知っていたつもりでいたけど、結局先生のことまで考えてなかったのかな、私は…


「疲れた?」

「あー……ちょっと…疲れたかなぁ…」



オウム返しする私に、先生はふっと笑う。

「何かあった?」と尋ねられて、先生は何でもわかるんやなぁと思った。



にほんブログ村 恋愛ブログ 教師と生徒の恋愛へ

  恋愛ブログ 教師と生徒の恋愛
  恋愛ブログ 秘密の恋愛